“奥亭”のマスター奥山さんが、花園三番街の30数年前に廃業して、かなり傷んでいた店舗を、98年に自ら改造し、この町としては、広い店をつくりあげた。当時「この不景気のなかで一軒の店をやるだけでも大変なのに、何を考えているのか」と、あるママさんに言われたとか。しかしこの一見無謀な挑戦がその後の若い人たちの出店ブームに刺激を与えたとも言えそうだ。
壁には、100号程の、マスターによる絵画が、置かれ、カウンター横には、大きな酒の料金表が、貼り出してある。徹夜で、芸術談義をかわす客の、熱気が、たばこの匂いと共に、壁にしみこんでいそうな店である。この店も、様々なポスターや、チラシで埋まっているが、マスターが保存する、店の大改造の際の、びっくりするような、惨憺たる改造前の光景や、作業の写真は興味深い。マスターの、この町を、なんとか、甦らせ、活性化させようとする意気込みが感じられる。
※“奥亭”との「共通はしご券」あり。チャージが500円引になる。
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